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【ネタバレ有考察】いちご100%とはなんだったのか

いちご100%という漫画をご存知でしょうか。いちご100%は読んだ者の脳を完膚なきまでに粉砕する。

ここからはネタバレ有りになるので注意です。

誰を好きになっても終わる

まず読み終えて驚いたのが、これ東西南北誰を好きになっても救われないんじゃないかって所。確かに最終的に西野が選ばれているんですけど、日暮さんの件も何度も別れてる所も、文化祭で番号が一致しなかったことから、多分将来的に上手くやっていけないんじゃないかと思いました。

特に物語終盤も終盤の文化祭であれはやばいだろと思いましたね。2人は最初別れたり色々あったけど、なんだかんだ運命の仲だよねって感じで一致したらエモーショナルだったのですが、ここで外れてしまうと返って不穏すぎる。

逆にここまで逆境でも正統派ヒロイン東城のヒロイン力が発揮されてましたね。

読者が西野を好きになっても先が不穏だし、東城を好きになっても結ばれずに真中に執着する悲しい姿を見るハメになる。そういう物語なんですね。

 

作者の怨

恐らくというかほぼ確実に、当時の反応も照らし合わせて考えると、作者は序盤から東城と最終的にくっつける方向で考えていたし、むしろその方針の方が好きだったのでしょう。しかし読者人気から編集部から西野をプッシュするよう方針を転換するよう言われ、泣く泣く西野エンドにするもそれを良く思っておらず、西野エンドにしつつもあまり後味の良くない結果にしてしまったのではないかと思わずにはいられません。

 

いちご100%の続編について

いちご100%の続編であるイーストサイドストーリーというものがジャンプGIGAにて連載されてたそうなのですが、私は残念ながら読めていません。

それを読んだ読者の反応をネットで大まかな内容と共に一読したのですが、先程の作者の怨を裏付ける内容だと思いました。

要約すると、真中に似た本屋店員が憧れの東城に偶然会ってしまい、様々なアプローチを経てようやく告白するも断られてしまうが、東城は満更でもないような感じだったという短編漫画です。

読者の反応としては店員が真中に似ていようと赤の他人なのに、それを真中と見立てて疑似恋愛をする姿は真中を諦めきれていない一途さが見えて良い一方で、真中じゃなくても似てれば満足できてしまうような真中への愛の浅さが感じられ、NTRみたいだという不快さを感じる反応が多かったです。

個人的にはいちご100%らしい内容だなと思いました。東城は真中に執着していて、その様子高校卒業後のシーンでも描かれていましたよね。でも帰国後の西野とのシーンがあるので、恐らく本人も真中は東城に振り向かないことは知っていると思います。しかし現実はそうであっても、本心では未だに真中に執着していると思われるので、真中似の店員との出来事は非常に東城らしく、真中と今でも学生時代のような刺激的な日々を過ごしたいといった想いが表れているんだなと思いました。

しかし高校卒業後、皆が成長している中東城だけ真中や泉坂を引きずっていた訳なので、この話によって真中はもう戻ってこないという自覚がつき前に東城自身が進めるようになったとも受け取れます。なのでこの話はラブコメの延長でありながら東城自身の成長のお話だったのではないでしょうか。

 

西野が好きでいながら東城も好きです

最後に、個人的には西野が好きなのですが、東城も好きです。

黒髪ロング清楚とかいう王道を往きながら、病的に主人公に執着しているという病みヒロインという所が私は好きです。終盤で西野が真中を待っている時に、東城も後から待ちに来るも、西野と付き合っていながら真中が東城を選ぶシーンはグロテスクでありながらマフラーを託し曇る西野には萌えました。以上です。

これはドラマCDに付属していた西野つかさのフィギュア。悲しいよ。